Commentaries

初めまして!あるいはこんにちは!

 私(松沢真紀)の、HPにお越しいただきありがとうございます。

この度HPをリニューアルしました。

  ★ 初めてご覧になる方々へ
 初めまして。私は現在、洋画家として活動しています。松沢真紀(まつざわまき)という者です。女子美術大学大学院を修了し、百貨店をベースに展示活動を行っております。ここでは私の作品や、展示案内、また、作品の受注依頼を承りますので、お時間があるときにちょこっと覗いていただけると幸いです。

 ★これまでも見守ってくださっている方々へ
 こんにちは。いつも応援いただきありがとうございます。このHPのリニューアルで皆様とのコンタクトがより取りやすくなっていければと思っていますので、もしメッセージなどございましたらドシドシ(笑)書いていただけると励みになります。今後とも宜しくお願いします。



作品テーマ、技法について

 私は、「生命の輝き」をテーマに制作をしています。

日本には四季折々さまざまな草花が育ち、同時に生物が多様に存在します。それらは日本人の心の原風景を作っていると思います。日常で見落としがちな赤く色づく楓。冬ごもりを思案する蛙。それらにあるあふれるような生命の輝きを、私は私なりの方法で表現しています。


 使っている絵具は油絵具です。また最近では日本画材の胡粉や、金箔を用い、日本画と洋画、2つのよさを組み合わせた作品作りをしています。油絵具は、重ねるごとに色が深くなり、宝石のような輝きを画面に与えてくれますし、日本画材は画面に凹凸を生み出します。生命のはかない輝きを描こうとする私のテーマにぴったりの技法だと思います。


 また、日本画材を使用し始めてから、私は改めて日本文化のよさを発見しました。これらは古くから日本人の美意識に根付き、固有の文化をつくってきました。世界の中でも日本画材はとても良質なものです。季節によって、用途によって、作り手によって、さまざまな味わいを作り出す素材です。


 日本文化を語るにはまだまだ若造ですし、まだまだ学び足りませんが、私はそんな日本人の創った文化と伝統を応用した作品を作ることが出来て幸せです。またそういった私の思いが鑑賞者に伝わったらよいなと思っています。

絵画と私の出会い


 私は、小さいときから絵を描くことが好きでした。その思い出でここまで制作してきました。きっかけは、小学校ではじめてもらった成績表です。


 入学してしばらく、私は学校に勉強しに来ているという意識がありませんでした。父も母も仕事に一所懸命、そんなに子供たちの教育には気をかけず、就学前の私に予備的な勉強をさせたりはしませんでした。私も学力や成績などという単語すら知りませんでした。。。
 

 今思えば、小学校一年生の私の学力は、他の子供たちに較べてかなり低かったのでしょう。小学校に入った時点では、ひらがなもカタカナもロクに書くことができなかったし、数字は指を折って1から10まで数えるのがやっと、10以上の数は足を使って数えていました。


 一年最初の学期末、私は「成績表ってなんだろう」と思いながら、先生に呼ばれる順番を、まるでプレゼントでも貰うかのように、ワクワクしながら待っていました。当時の成績評価は、「よい」、「ふつう」、「がんばりましょう」の三段階です。先生が渡してくれた通信簿をひらくと、「がんばりましょう」がズラリと並んでいました。でもそれが一体どういう意味か、皆目分かっていませんでした。


 ちょっとした記念品を貰ったような気持ちで家に帰った私は、成績表を母親に渡しました。すこし自慢げな態度でもあったかも知れません。そんな私を見て微笑みながら、母親は通信簿を開きました。とたんに母親の顔が豹変しました。人間の顔色ってここまで変わるのかと思うほどの、はっきり、くっきり、白い顔になったのです。(後になって聞いたところ、彼女は怒るよりも悲しむよりも、ただただ驚いてしまったとのこと。)成績表がまずいのだと、私はすぐに察しました。どこがどうしてまずいのかは理解できませんでしたが。。。

 

 「がんばりましょう」の洪水の中、図画工作だけが、「よい」でした。あせった母親は、そこに活路を見たのかもしれません。想像するに、彼女もまたとっさに私の脅えを感じたのでしょう。とたんに表情を戻して、図画工作の「よい」がどんなにすばらしく、どんなに大変なことかを、あれこれと、しかも嬉しそうに私に説明してくれました。そして、それは成功(?)しました。


 私にとって彼女の言葉は、砂漠の中の一滴の水のごとく輝いていました。「そうか、私は絵描きさんになれるんだ」と、一瞬のうちに、あざやかなまでに思い込んでしまったのでした。

 

 「三つ子の魂百まで」というが、この一瞬が魂を呼び込み、今日の私がいます。まぎれもなく、出発点はここにあると思っています。最愛のパートナーとしての絵画を、子供時代に見つけることができたこと、私は心から母に感謝しています。


 出発点ははっきりしていても、終着点は見えない。私は、絵画という表現手段を永遠に手放すことができないだろうし、手放したいとも思わない。そしてことわざどおり百歳までも、この思いを持って進んで行こうと思い制作をつづける毎日です。


 



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