個展への道~作品紹介⑦

豊穣F50号
豊穣F50号

 オーラルケアの先進国であるスウェーデンでは子どもの歯科受診料がなくまた虫歯があることが分かると義務として治さないといけないようです。キシリトール発生の地はそれだけ徹底しているのに驚きました。歯医者さんはたくさんあるけれど、日本人は虫歯になる確率が高いそうです。人種的にエナメルが弱い?かもしれませんが学校現場で歯の磨き方を教わる機会が少ないのも一因だと思います。


 さて、今日ご紹介させていただきたい作品は「豊穣」F50号油彩画です。伊豆下田の水仙まつりに行って描きました。水仙は早春を感じられる花でそれまであまり色のなかった世界に純白の色どりを与えます。後ろに咲くアロエの赤が水仙を引き立て青青とした海や空とコラボしていました。海はまだまだ冬の荒々しさを残していました。ザーザーと白波が立つたっぷりとした雄々しさがありました。これぞ豊穣の海、日本の豊かさ、猛々しい強さを感じて心が豊かになりました。


 水仙は風に負けず屹立し、砂浜は白く岩壁は鋭くて強くて格好がよく本当に豊穣という言葉がぴったりの場所でした。私としてはその強さを負けないくらい画面に表現したかったので、比較的、豚毛の筆で筆致を大切にした作品です。筆致をぜひ実際にご覧いただきたいと思います。画像とはまたひと味違った印象を受けていただけると幸いです。


 

松沢真紀展-brillant-

2025年5月21日〜30日

銀座柳画廊