太陽がいっぱい



 晴耕雨読といいますが雨が降ると電車移動が増えるので車内での読書が増えます。先日はそのお陰で?反対方向の電車に乗ってしまい気がつかないうちに3~4駅ほど行ってしまいました。お陰で精神的にもぐったりでした(涙)。最近読了したのがパトリシア・ハイスミスの小説「太陽がいっぱい」です。映画「太陽がいっぱい」の原作です。


 
 私は映画版の「太陽がいっぱい」を2回ぐらい観たことがあります。アラン・ドロンが素晴らしい演技を見せる古典映画の名作ですので見たことのある方も多い作品だと思います。アラン・ドロンがリプリーという役の殺人犯でその殺人を隠すために相手になりますといった内容です。特に好きなシーンは相手のサインを真似するために投影機でサインを壁に写してなぞって練習するシーンです。こうかくと変なシーンですが、実際はとても格好よくてぞくぞくするシーンです。本作ほど有名ではありませんが、リメイク映画で「リプリー」があります。マッド・デイモンが主役です。



 「リプリー」の方が小説に忠実でした。ちょっとリプリーの同性愛を思わせるような被害者とのやり取りやラストシーン、それらが同じでした。小説にはイタリアやフランスの様々な風景が描かれていて風景描写が軽やかな印象で重くなり勝ちなテーマとバランスをとっているのかなあ~と素人ながらに感じました。読みにくい話でなかったのでまた思い出したら読んでみても良いかな?と思います。