コントロール



 昨日の雨でなんだか植物が勢いをつけて成長したように感じます。桜のつぼみの先がピンク色になってきました。菜の花や大根の花がとてもきれいに見えます。春が来たなあと感じつつ朝はまだ少し肌寒いようで着ていくものに迷います。



 作品を描いている過程で、悩んだり、辛抱しなければならない時間帯が必ずあります。小さな作品の場合はそうでもないのですが大きな作品では必ずあることです。そこを脱出して辛抱強く耐えているとそのうち画面を支配していく感覚が沸いてきます。誰とも話したことがないので作家がみんなこの感覚を持っているのかわかりません。画面のなかでここはこうなっていくとかあそこはこうなっていくとかがだんだん見えてきて、バタバタだった様々な要素が収まっていくような感覚です。全体が見えてきて視野が広く広がって画面をコントロールできる気がしてくるのです。  



 そうなっていくと完成が見えてきます。逆にそれがないといつまでたってもぐるぐると作品が進まず同じ場所をめぐっているような感じになります。暖かくなり油絵の具の乾燥が少し早まってき ました。ぐるぐると辛抱の時間を過ごしています。