猫っ毛

 朝夕は少し寒いくらいの陽気になってきました。富士山の初冠雪を聞きアトリエに行く道すがらそのうっすらとした雪化粧を拝むと今年ももう少しで終わるんだなあ~と感じます。色々な意味で印象に残る一年になりました。令和元年オリンピックだあ!と浮かれてたらとんでもない。コロナという厄が世界を震撼させてしまいました。日本はまだましなようですが、死者は100万人を越えたようです( >Д<;)

猫の絵ではなく鳩です。
猫の絵ではなく鳩です。

 最近早朝にたくさんの子猫や親猫を見るようになりました。この夏に生まれたにしては少し大きな子猫が2~3匹、いつも一緒に木に登ったり生け垣の下に隠れたり、時には大胆に道の真ん中で日向ぼっこしたりしています。猫も涼しくなって動きやすくなったようです。


 先日、藤田嗣治の作品を見ていたときに考えたことがあります。藤田嗣治は誰もが知る愛猫家です。たくさんの猫を飼い、作品にもたくさん登場します。藤田嗣治の作品はとても繊細です。白い乳白色の下地に細い墨の線で描かれています。下地はツルツルでホコリひとつありません...ですね。でも猫の毛がぜんぜんついてないよね...。これってすんごいことなんじゃないかしら?評論家はたぶん絶対言わないだろうけれど...猫のあの細く、どこにでもくっついてしまう毛がどこにもついていない...アトリエに猫を入れている写真は残っているようですが?一種の名人芸です。たぶん絶対名人芸です。器用器用といわれる藤田嗣治。こんなところにも見えない技術が隠されていました(((*≧艸≦)ププッ