映画の時間

 9月になりました。今年もあと四ヶ月で終わります。そう考えるととても早く感じますね、コロナ一色の1年となってしまいそうです。セミの声は相変わらずですが、夕方には秋の虫の鳴く声も聞こえてきます。18時頃にはすっかり日も落ちてしまいます。小さな自然の変化が私に秋を知らせてくれるようです。

 最近映画をレンタルすることが増えました。BS·CS放送やjcomに加入するほど見るわけではないと思っているのでレンタルDVDをチクチク貸りています。日本の歴史物にはまっていますが、そこから少しずつ派生しています。昨日はベトナム戦争を題材にした映画「フルメタルジャケット」を観ました。これは家にあるDVDです。巨匠スタンリーキューブリック監督の名作で、何回も見ています。キューブリック監督の作品には色があります。カラー映画だからということではなく、作品全体に漂う色調があります。よく世間ではキューブリックブルー何て言われていますが、青だけではなく俳優の肌色、自然の緑色、戦車やM14の灰緑色も互いに響き合う色調があるのです。


 このような色調は絵画にも重要な要素だと思います。フェルメールの青、ゴッホの黄色、、作品にはその人独特の色調があります。それが他人を魅了するようです。一見色がないように見える作品、例えばジャコメッティの素描、モンドリアンの四角を羅列した原色の作品にも色調はあります。


 映画に戻って...最近CGを使った作品が多いようですが、それらには色を感じません。色はありますが、色味がないのです。赤!青!みたいなべたっとした色、誰が作った映画でも同じ色、同じグラデーション、同じです...( ノД`)…。それにいち早く気づきCGを使いながらも色調溢れた作品に取り組んでいる方も多いと思います。そんな作品に巡り会いたいなあと思いながら色々な映画を見たいと思います。