薬と画家

 最近日本でも合法ドラッグだとか大麻だとかが流通しているようです。水際での取り締まりにあっても何らかの方法で密輸される魔の薬...私はその真実に鳥肌がたってしまいます。本当に怖い、悲しい現実です。アーティストと呼ばれる職業の人は結構な割合でそれらを使用しているようです。薬の作用で作品が描けるのだとしたら、、そしてそれが素晴らしいものであったら、、怖いです。

制作中の作品
制作中の作品

 薬と酒で夭逝した有名な画家にモディリアーニがいます。エコールドパリを代表する画家ですが退廃的な暮らしのために35歳の若さでなくなりました。彼の後半生はとてもドラマチックで何度か映画化されています。一番大きかったのは妻ジャンヌとの暮らしです。18歳の画学生だったジャンヌを32歳のモディリアーニが見初め彼らは結婚しました。モディリアーニが結核性脳膜炎で急逝すると身ごもっていた21歳のジャンヌは飛び降り自殺をしました。


 交際中に何度もモディリアーニのモデルとなり彼の美の源泉になったジャンヌですが、とてもやりきれない死に方だと思います。薬や酒は本人だけでなくまわりも不孝にする。そんなことが分かっているのに人間はまた繰り返す。神様はどうしてこんな弱い生物を産み出したのでしょうか...。