アトリエで制作しながら心はいつも描いている場所を旅しています。ここに行ったときの思い出が沸々と溢れて来て楽しい気分になってきます。思い出は新たなイメージを私に与え、現実からイメージの方が強くなって作品が進んでいきます。今描いている阿伏兎観音もとても思い出深い場所でした。
阿伏兎観音...何でこんな場所にあって名所になっているのか?と首をかしげてしまうほど分かりにくい行きにくい場所でした。鞆の浦から山越え谷越えトンネルを越えて、それでも到着しないような僻地にあった阿伏兎観音。まわりにはなにもなく、またまたヘトヘトになりながら到着した思い出があります。
着いたら着いたで大変でした。海はきれいだし瀬戸内特有の日差しもまばゆく、素晴らしく美しいのですが...か、風が!!ビュービュー、ゴーゴー吹いて今にも吹き飛ばされてしまいそうな断崖絶壁。足がもつれそうになりました。小さな祠があり弁天様が祀られているのですが、そこにいくには靴を脱がなくてはいけない。つまり靴下でつるつるの木の床を歩かないと行けません。低い手すりが心の支えでした(^o^;)
とても心がときめく場所だからゆっくり見学したかったけれど、命の危険を感じそうな風にスゴスゴと退散しました(T-T)
阿伏兎観音の名前の由来は崖が伏した兎に似ているからだとか?名前の由来ってそんな安易なもんかなあ?と考えながら描いています。
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