本物とレプリカ

 この間、ふと寄った洋食屋さんがとても素敵だったのでブログに書きたいなあと思いました。知人が気になったという駅前の、古い洋食屋。ハンバーグ、スパゲッティ、ピラフにビーフシチューと洋食の定番が並んだお店。その店内にはいると春を感じるようなたくさんの水彩画が飾ってありました。

 F10号位でしょうか?壁一面に花瓶に入った花束の柔らかい色彩の作品達です。たぶん、お店の関係者の方が描いている作品でしょう。プロの画家というわけではなく稚拙さはありますが、本当に楽しそうに一生懸命に描いてるんだろうなあと感じられる作品です。


 ふと、カレンダーやプリントされた著名な画家の作品が並ぶところと比較してしまいました。誰もが知っていて情報として消費された作品...そこにいる人も訪れた人も意識せず、空気になってしまったレプリカです。


 下手とかうまいとか、有名だとか無名だとか関係なく、画家の息づかいが感じられる作品の方が私にとっては魅力的でした。やっぱり本物のよさははかり知れません。きっとカレンダーになった作品も本物は全く違うと思います。私はいつも画集など興味をもって見に行った本物の作品に全然違う感動を持ちます。


 コピーはコピー、やっぱり本物は良い!情報化の中、本物の価値が薄れている世界にあって本物の絵を見てもらいたいと思う私にとってとても嬉しい出来事でした。