グレーを大切に

 いつもお世話になっている柳画廊のご厚意で12月に展示があります。それに合わせて新春・富士山の作品を作り始めました。

 まだ絵描き始めたばかりで色合いを調節しているところですが今回はいつも以上にグレーを意識しています。グレーといってもただ白と黒を混ぜた色のことではありません。微妙なピンクグレーやブルーグレー、チャコールグレーなどほんのちょっと色味を感じるか感じないかのグレーです。


 このグレーが画面ではとても良い役割を果たしてくれると考えています。例えば、マネの有名な「笛を吹く少年」という作品。背景のグレーはただ一色ではなくさまざまなグレーを使ってとても美しいものです。素晴らしく少年の服の赤と黒を引き立てていると思います。


 マネとは表現方法が違いますが、私も作品のなかに美しいグレーを使えるようにと思っています。