またちょっと作品が変化してきました。大きな作品は本当に日進月歩です。それでも色を重ねていくうちに、絵の具の透明感が出てきたようです。
油絵特有の効果として、私が大切にしているのは色の透明感です。何層も色を薄く重ねていくと色に段々と深みとツヤが生まれていきます。それが空気の透明感や深海の透明感に繋がっているような感じがして私は好きなのです。宝石の透明感にもつながると思います。
描いては色を重ね、また描いて色を重ねています。これは本当に古い方法を私なりにアレンジして踏襲しています。パリ留学で習ってきたことの1つです。パリにいた頃、たくさんの宗教画に出会いました。古い物のはずなのに、全く色褪せない宝石のような輝きを持った作品たちに圧倒されました。私もこんな風に作品を作りたいと思ったのです。今もずっと彼らの作品は私の目標です。いつまでも変わらない美しい作品作りをしたいと思っています。
※作品はF30号(910×727mm)です。
コメントをお書きください