自然体で

 自然体で描く事。簡単なようで一番難しいことのような気がします。感じたことをそのまま人に伝えたいという作家の心を形にしようと試行錯誤していると、そのこと自体が自然体でないような気がしてパラドクスに陥るのです。
 自然はすごいなあ〜と感じる事が出来る心を持っていることは素晴らしいことだと思います。そのままそれを形にできればもっと素晴らしい、そしてそれが人に伝われば最高です(^ ^)でも、それは1番難しいのです。

 人間は意思疎通のために言葉を発明しました。しかしながら面と向かって、話していても100パーセント思いが伝わっているかわからない。メールや手紙に書いても伝わっているかわからない。まして絵は人の持つイメージを無限に広げられるものだからなお難しい(だからこそ絵は素晴らしいのですが…)。

 私は空気や木々、水、それらの美しさ雄々しさ、奇跡を写した作品を作りたいと思っています。そのことを少しでも見る人に伝えたいのです。

※作品はF15号(652×530mm)です。