個展への道(作品紹介)

 動物シリーズの第三弾は、夕暮れ間近の息抜きをしている日本猿を描きました。猿を描きながらも、西日の光がその毛並みの上でキラキラと反射する様子を重視しています。

 

 サルの親子の毛づくろいです。人間でいうとお母さんが子供の髪の毛を編んであげたり、歯磨きを手伝ってあげたりしている所でしょうか…。

 

 私が上野動物園で見た猿の、毛なみが金色に染まっていました。毛の上で光の精が乱舞しているかのようでした。子ザルはいつでもお母ザルと一緒です。その時も、おなかにぶら下がってお母さんとともに移動する子や、背中に乗っかっている子もいました。

 

 その中でも毛づくろいは猿独特の愛情表現ではないかと感じて作品にしました。

 

 今年は申年でもあります。何かと話題の的のサルですが、そんなことは露とも感じさせない日常がありました。

 

※作品は『穏やかな昼下がり(日本猿)』F4号(33.3×24.2㎝)