箔を押す

 伝統工芸が好きです。日本人の持つ美があると思います。漫画、日本料理、、、いま日本文化がさまざま見直されているのは喜ばしいことですが、美術工芸ももっとクローズアップされればよいなあと思います。私は蒔絵や、螺鈿細工が特に好きです。つやつやとした表面の照り、金のきらめきが目に飛び込んできます。

 特に面白いなあと思うものは、金つぎの技法です。茶碗やお皿が欠けたときに漆で接着し、その継ぎ目を覆うために金粉を使う修復技法です。欠けても金であたかも装飾したように繕うことで、以前よりももっと輝きを増す効果があると思います。室町時代からあった技法だそうです。

 

 この効果を私も作品に生かしたいなあと思って、小さい作品に時々金を貼ります。金の貼り方はパリ滞在中に学んだのですが、日本の金箔は海外のそれよりもとても薄いそうです。とても素晴らしい職人技なのだとか。本当に扱いに難しく、金であるがゆえに(その金銭的価値からも)ドキドキしながら扱っています。呼吸、静電気でもひらひらと舞ってしまう繊細なものですから、作業中は呼吸困難になってしまいます(笑)

 

※上の写真は金つぎをした後のかけらです(^^)

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コメント: 1
  • #1

    松澤功雲 (木曜日, 03 3月 2016 16:43)

    まきさんが、金継ぎを、するとは知りませんでした。
    気に入った器も、割れたら、泣く泣く捨てていましたが、
    これからはokay ですね。