色について(白)

 今現在私が使っている白絵具は、チタニウムホワイトです。その名の通りチタニウムを原料に作られた絵具です。

 作品は「理想の恋(白山茶花)」14×18㎝・油絵です。白山茶花が雪の中ひっそりと咲きそのまぶしいほど清廉な様相に感銘を受けて描いた作品です。

 

 チタニウムホワイトは、一般でも使われています。たとえば壁紙の白、ホワイトボードの白、などです。白の色がとても強くて(隠ぺい力が強い)発色の良い絵具です。そのため使い方を間違えると他の色を食ってしまい、作品が白い粉のかかったような絵になってしまいます。コントロールが必要です。そのため、メーカーでは使いやすいようにチタニウム白を抑えて、使いやすくしたものをパーマネントホワイトという名称で販売しています。シルバーホワイトより安定して有害成分もありません。また長い年月がたっても、作品の白が茶色くくすんだり日光であせたりすることが少ないようです。

 

 私はこのホワイトを細かな描写の時や、厚塗りをしてごつごつした質感を出す時に使用します。上の作品で見られる、めしべ・おしべの盛り上げは意識してチタニウムホワイトを使った例です。